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teena RED book Girls' Band Edition

sugar'N'spice

ガールズ・バンド、ナメんなよと(笑)。

楽器を始めようと思ったきっかけを教えてください。
K:私は、作詞・作曲をしたくて、ずっとピアノをやっていたんですけど、あんまり合わなかったので諦めて、14〜15歳の時にギターを始めて、GLAYでいうTAKUROさんみたいなポジション、バッキングというか、サイド・ギターとコーラスってポジションがいいかなと思って曲を作っていたんですけども、結局、歌ってほしいボーカルがいなかったので、真ん中に立ちました。
izumi:中学生の時にベース弾いていて……。
MIE:知らなかった、今聞いた(笑)。
izumi:高校へ入った時に、“ギターがいないから弾いてくれ”って友達に誘われて、そこからエレキ・ギターを弾き始めて、どんどん楽しくなって、ずっとギターやって行こうと思いました。
そもそも最初にベースだったのは、何か理由があるんですか?
izumi:なんとなく……。小学校の時にちょうどZONEが出てきて、バンドやりたいと思ったんですけど、なぜかベースに(笑)。
オクムラカナ:ベースを始める理由、たぶん、なんとなくっていうのが多い気がします。もともと私がバンドを始めたきっかけは、BUMP OF CHICKENを観て、“バンドって、なんかいいな。友情の延長でやっているバンドってカッコいいな”と思ったからなんです。小さい時からエレクトーンを習っていたので、鍵盤しかできなかったんですけど、高校の軽音楽部で先輩に“あんまりベースがいないから、ベースにすればすぐバンド組めるよ”って言われて、 “弦4本しかないし、簡単じゃん”っていう軽い気持ちで始めたんですけど、そこからどっぷりハマると、“ベースがひょっとしたら一番奥が深いかも”と思って、いろんなジャンルの音楽とかを聴いているうちにさらにハマって、ずっとやっていこうと思いました。
MIE:私も小さい時からピアノをやっていて。で、中学ではトランペットとかサックスという花形の楽器をやりたくて吹奏楽部を志したんですけど、体験入部の時に、置いてあったドラム・セットを叩いてみたら簡単に叩けちゃって、“この子、すごい!”みたいになって。入部時は第一希望がトランペット、第二希望がサックス、で第三希望にパーカッションってことで申請したんですけど、結果、第三希望だったパーカッションになってしまったという。
オクムラカナ:ドラフト1位指名(笑)。
MIE :そんな感じ、先輩からの熱烈なオファー(笑)。で、中学の時はZONEとWhite Berryがものすごい売れていて、それ観て私もガールズ・バンドやりたいと思って、地元の今もつるんでるような仲間とガールズ・バンドをWhite Berryとまったく同じ編成で組んだんですよ。その時はベースやりたかったんですけど、もうすでに部活で打楽器をやっていたから、“お前、もうドラムね”みたいな感じで始めたのがきっかけです。
影響を受けたミュージシャンとかバンドを教えてください。
K:いろいろですね。小学生の時は流行っていた邦楽全般、中学生の時に洋楽を聴き始めて、当時はセックス・ピストルズとかニューオーダー……『ロッキング・オン』誌の“これだけ聴いとけばいい100枚”みたいな特集に掲載されているのを全部聴いてハマっていって。でも、高校生になってくると日本のバンド、インディーズ系のメロコア・ブームにもちゃっかり乗り(笑)、2年生の時に1年間アメリカ留学してからはまたまた洋楽にどっぷりハマり……ミルフィーユみたいな感じですね(笑)。基本的にはギター・ロックでメロディが良いバンド、あと、コーラスワークが気持ちいいバンドに惹かれる傾向があります。
izumi:私は中学校の時にニルヴァーナをすごい聴いていて、高校でギター始めてからは、60年代のロックン・ロールとか聴くようになって。で、知り合いにすごい薦められたのが、レッド・ツェッペリン。そこからハード・ロックとかLAメタルも聴くようになって。基本、洋楽ですね。
オクムラカナ:私の場合、原点みたいなものはビートルズですね。お父さんの車でドライブする時は、ビートルズがずっと流れてたんですよね。あとは、カーペンターズとか。歌のメロディがきれいなバンドが好きなので、日本だとスピッツとか好きですね。高校生の時はニルヴァーナとか聴きましたけど。
MIE:私は中学生の時はJ-POPしかほとんど聴いたことがなくて。aikoとかドリカムとかが普通に好きな中学生でしたね。で、バンドをやるようになっていろいろ聴き始めて、10代の時に自分が一番気持ちいいなって思ったのがファンク・ミュージックですね。アシッド・ジャズと言われるような、イギリスのバンドもすごい好きです。ブランニュー・ヘヴィーズとか、高校生の時に一番聴いてました。……ダンスもやっていたからヒップ・ホップとかも聴いてたし、踊れる音楽が好きでしたね(笑)。
踊れるんですか?
MIE:踊れますよ、本当に(笑)。あと日本だと、カシオペアに出会ったのがすごい衝撃でしたね。15歳の時なんですけど、“神保彰さんて、なんてすごいドラマーなんだ”って思って。私の中では、すごくドラムの可能性を広げてくれた人ですね。
お薦めのアルバムを教えてください。
K:どのアルバムってことではないんですけど、私、ローリング・ストーンズも大好きなんですよ。朝でも夜でも、晴れの日でも雨の日でも、シチュエーションを選ばずロックン・ローラーな気分にさせてくれるし、楽しく聴けるから。
izumi:そういうので言ったら、サム・クックのライブ・アルバム『Live at The Harlem Square Club ‘63』はいつでも聴けるし、多幸感がすごくて、ライブってこういうものだよなって改めて実感できるアルバムだと思います。
オクムラカナ:最近ハマっているのが、サハラ・ホットナイツの『ジェニー・ボム』っていうアルバムです。すごいカッコいいし、日本のガールズ・バンドとは違うパンクな感じは、これからガールズ・バンドをやろうという女の子にはいいんじゃないかと思います。
K:そのアルバム、私がニューヨークに旅行に行った時に、中古のレコード屋でジャケ買いしたんですよ。聴いてみたら大当たりでした。
MIE:最近、あらためていいなと思ってよく聴いているのが、シェリル・クロウですね。あとは、CDではないんですけど、つい最近スティーヴ・ジョーダンっていうドラマーのDVDをKからいただきまして(笑)。彼はシェリル・クロウのアルバムでも叩いてるんですけど、『カモン・カモン』は、ドラマー目線からもすごくいいし、ロックでポップで、ドライブにもいい! 運転しながら熱唱してたら、メッチャ気持ち良くなってきて、気づいたら140Km/hくらい出てました(笑)。そういった意味でも、ドライブにお薦めの1枚です。……このアルバムに限らずなんですけど、コーラスがいいアーティストやバンドが好きですね。
いつ頃から、ミュージシャンを職業にしようと思いましたか?
K: 14〜15歳です。曲を作りたいと思った瞬間に、 OLになるのは嫌だなとも思って。
izumi:17歳くらいですね。普通に学校とか行ってたんですけど、“私、こんなんじゃない。みんなと一緒なのは嫌だ。飛び抜けていたい”とも思っていて、そのためにはギターを弾くんだって強く思いました。
オクムラカナ:漠然とってことだと高校生、バンドを始めた15歳くらい……いや、もっと前、小学生ぐらいかな……。小学生の時、バンド・ブームだったので、なんとなくバンドやる人になりたいみたいなのがあったんですけど、家が厳しかったのもあって、普通に大学へ行ってねっていう感じだったんですね。高校生の時にやっていたバンドは卒業と同時に解散してしまったし、大学に入ったばかりの頃は一緒にやりたいというバンド仲間が見つけられなかったので、就職活動を普通にして……でも、就職活動をしている時に、会社に毎日通って働くイメージがまったく湧かなかったんですよね。面接も何社か受けて、やっと気づいたというのもあるんですけど、会社で働くのは正直いつからでもできるし、今しかできないことってなんだろうって思ったら、その時はいくつか組んでいるバンドがあったので、このメンバーと音楽続ける方がいいなと思って。 “大学まで行かせてもらって申しわけないですけど、音楽やります”って、親に頭下げました。だから、決心したのは22歳とかですね。
MIE:私は18歳かな? 高校卒業後、音楽専門学校のドラム科に入学したんですけど、その時に“ドラムで飯が食いたい”と思いましたね。
sugar'N'spiceは結成して9年だそうですが、バンドを続ける中で“ここは他のバンドには負けない!”っていうところはどこだと思いますか?
オクムラカナ:私たち、打ち上げがすごい盛り上がります(全員爆笑)。このバンドに入った時、“打ち上げがこんなに楽しいガールズ・バンドがいるんだ!?”って思いました。
MIE:そこはマジでね、日本全国どこのガールズ・バンドを探しても負けない自信がある!(笑)。
オクムラカナ:でもね、そういう打ち上げの場での横のつながりってすごく大事で。その後の活動に影響することもわかっているから、打ち上げには必ず4人とも出席するし。人と人とのつながりで音楽とか活動って広がっていくんじゃないかなと思ってます。
MIE:私が知っている女の子の中で、このふたり(K & izumi)が酒豪ランクのツートップです!
長くやっていると、いろいろとエピソードがありそうですが……。
K:ガールズ・バンドとして笑えないのは、練習やライブもメチャメチャ多い中、みんなアルバイトを間に入れてたりするんですけど、MIEちゃんとか、お風呂に入らないまま寝ちゃったり(笑)。
MIE:いい話をお願いします(笑)。
K:ライブの時の化粧のままとか、逆にどすっぴんで(バイトに)入っていたり……普通の女の子としてもダメでしょう(笑)。3日連続で同じ服着ていたり。
MIE:全然ある(笑)。
K:っていうのはありますね(笑)。男の子のバンドマンのほうが気使ってるんじゃないですかね(笑)。
MIE:確かに、ガールズ・バンドだけど、女子力のなさみたいなのは、けっこう笑えないね。
MIE:ちなみに私、今も2日、頭洗ってないですからね(一同爆笑)。今日は取材ということで、気を使って帽子かぶってきてますけど(笑)。
長く続けているとバンド内でケンカとか言い合いになることもありますか?
K:意見が真っ向から対立することはあんまりないですね。誰かが何か意見したことに対して“確かに”って思う、まっとうな意見が多いし。
オクムラカナ:要は26、7、8まで続けているメンバーなんで。本気で“これで食っていくしかない!”と思っているから、その上で必要だなって思うことはちゃんと言いますね。
そんな中で、女の子同士でバンドをやることの良いところ、悪いところは何ですか?
K:悪いところは特にないですね。楽屋での化粧タイムも楽しいし、ツアー中の“ちょっと靴下貸して”みたいなのとか(一同爆笑)、単純に男がいないのが本当に最高ですね!
オクムラカナ:女だけのところにひとりだけ男がいたりとか、男の人もそうだと思うんですけど、男だけで飲みたいのに女の子がそこにひとりでもいると話せない話とかあるじゃないですか。女だけだと楽チンだし盛り上がるし、sugar'N'spiceを始めて、スタジオ練習やライブの楽屋がこんなに楽しくていいんだ!? と思いました。
MIE:私も! 男の子とバンドをやっていた頃は、リハが終わればみんなサッと別行動になって特に会話もなかったんですよ。sugar'N'spiceに入ってから音楽以外のプライベートな話もするし、そういうところが良いと思います。
izumi:私はサポートで混合バンドをやっていたことがあるんですけど。楽屋にいる時の感じとか、やっぱ全員女の子だと楽しいです。
オクムラカナ:メンバーに会うのが楽しみで。1週間会わないとさみしいですからね。
全員:わかる!(笑)。
バンドの中での役割分担みたいなものはあるんですか?
MIE:お笑い担当は私になりますね。打ち上げの盛り上げ担当も。Kもそうですけど、大阪出身で、大阪で結成したバンドでもあるんで、笑い取れるんだったら何でもします、みたいな感じでずっとやってきました(笑)。
izumi:心強い(笑)。
K:最近、ミュータント・タートルズの映画を観たんですけど、あのカメの4匹が私たちに超当てはまるの。お調子者のミケランジェロはMIEちゃんで、真面目で賢いIQ 200〜300ぐらいあるドナテロはカナちゃん。カナちゃんは音楽的なことでもそうでないことでも、ドンと落ち着いて、いつでも正しい進路を見極めてくれるので、困ったら“カナちゃん、どうしよう”って、頼りにできる存在。で、私はリーダーだし、レオナルドでしょ。izumiちゃんはラファエロで、そのカメ、武骨ですごい暴言吐くし雑なんだけど、内に秘めた熱い闘志がすごいと。
オクムラカナ:まさに!じゃん!
MIE:すごいテンション上がってきたんだけど(笑)。
みなさん個性的だし、ビジュアル的な部分でも、いい意味でバラバラですよね?
オクムラカナ:そこは気をつけてます。
MIE:楽器を持ってなかったら誰かわからない、みたいなバンドにはなりたくなくて……。けっこういるじゃないですか、そういうバンド。男女問わず髪型とかもそうだし、なんとなく顔つきとかも似てて、背格好も似てて、ライブ終わったら、“あれっ、この人誰だっけ?”みたいな。溢れ出るキャラクター、溢れ出る個性の塊みたいなバンドでいたいですね。
今、ガールズ・バンドのシーンにおいてsugar'N'spiceはどの辺りのポジションに位置していると思いますか?
K:なんか浮いてんだろうな〜って思います。
MIE:そうだね。いい意味で、そうありたいけど。
K :例えば、グッズ販売で絶対、自分たちの写真を売りたくないんですよ。あと、ライブ終わった後とかに喋りまくってくる人に対して、ものすごい塩対応で。可愛さのかけらもないです。
グッズ販売での写真の販売って、ほとんどのバンドがやっていますよね?
K:お客さんにも“sugar'N'spiceも写真売ったらいいじゃん、俺買うよ?”って言われるんですけど、“違う! そういう目で見てほしくない!”って思ってますね。もちろん、いい収入になるんだろうなと思うんですけど、みんな全力で反対している感じというか、話題にも上がらない。そういう意味では浮いてますね。
オクムラカナ:ヤバいね、『teena RED book』に一緒に載るバンドの中にも、写真売っているバンドもいるだろうし。
MIE:ガールズ・バンドというだけで、ライブ観たこともない音を聴いたこともないのに、なんとなく女の子が楽器持っていて可愛いみたいな、そういう風に思われがちなところは払拭したいって常々思ってはいます。
オクムラカナ:izumiが何か言おうとしたよ。
izumi:写真とか撮るんだったら、別に楽器持たなくていいし、だったらアイドルでやるわって。
オクムラカナ:私たちは私たちのスタンスですよ、というだけです。私たちも(対バン等での)他のバンドさんに迷惑かからないように気をつけているつもりだし、私たちはロック・バンドなんで、だからこそ、CD買ってくれたら泣いて喜ぶくらい嬉しいですね。
それはそれでいいんじゃないですか。ちなみに、グッズ販売は普通にやるんですよね?
オクムラカナ:はい。CDとかタオル、缶バッチ、Tシャツとかを売ってます。
楽器を選ぶ上でのこだわりについて教えてください。
K:見た目です。まぁ木の材質とか、こだわったほうがいいこともありますけど、そういうことって、あとでなんとかなることも多いんで、カッコいいと思えるかどうかが一番大事ですね。(ギブソン)レス・ポールを使っているんですけど、次にこれが欲しいみたいな気がまったく起こらないんですよ。もしお金があって、もう1台買うのであれば、同じデザインのビンテージものを買うかな。
izumi:直観です。レス・ポールのゴールド・トップ、中古なんですけど、見つけた時にカッコいいと思って、で、弾いてみたら音も最高……太くてしっかり芯がある音で、“あぁ、もうこれだ”と思って即買って。アンプもマーシャルを探していて、今使っている白いランディ・ローズ・モデルのマーシャルをお店で見つけて、鳴らしてみた瞬間“これだ”って。楽器選ぶ時、何台も試さなくて、本当に直観です。
オクムラカナ:ふたりにすごい似ていて、私も見た目と直観ですね。今使っているベースは、ヒストリーのPJタイプなんですけど、すごい作りが丁寧で好きなんですよ。ネックはジャズ・ベースっぽく細身ですごい持ちやすいし、ボディはプレシジョン・ベースなのでちょっと小さめというか,ゴツくなくて、持った感じがしっくりくるっていう。なので、女の子にお薦めです。やっぱ見た目が好きじゃないと、練習する気にならないんですよ。他の人が何を言おうと、自分がカッコいいと思うもののを持っていた方が自信もつくし、とにかく見た目とか、その時“これだ”と思ったビビッときたものを選んでほしいですね。
MIE:私は全然ないんですよね、こだわり(笑)。自分のフル・ドラム・セットを持ってないっていうのもあるんですけど、細かいこと言い出したらキリがないというか……。でも昔から、どんなドラムでも、100%最高に鳴らしたいと思っていて。“こいつが私の相棒”っていう感じよりかは、“これ、どこの倉庫から出してきたの?”みたいな、ボロボロなドラムでも“私に任せろ”と、“私のパッションで最高によく鳴らしてやるから”みたいな感じでやって行きたいです。
お奨めの練習方法ってありますか?
K:歌いながら弾く上での正しいフォームとか、重心のかけ方だとか、いろいろ試しましたが、とにかく数をこなして、自分がやりやすいのを見つけるしかないです。マイクの位置や角度にしても、高いぐらいが歌いやすいって人もいるだろうし、低めがいいっていう人もいるだろうし、自分のやり方をひたすら追求していけば、楽に自然に歌いやすくなります。自分のベストを探す、ですかね。
izumi:練習するにしても、楽しくないと絶対上達しないと思うので、自分の好きな曲とかをコピーするとか、自分の好きなように(曲に)合わせて弾くのがいいと思います。もちろん基礎練習も大事なんですけど、そういうことをやったほうが創造力がついたりとか、新しいフレーズとかも発見できると思うので。
オクムラカナ:ベースって、ひとりで演奏してもつまらない楽器なんですよ。だから、他の楽器が一緒に鳴っているのをイメージしながら練習するのがいいです。例えば、“このドラムのフィルがこうだから、歌が今こう来ているから、ベースはこうアプローチする”とかを考えながらやるんですね。あと、自分が好きなアーティストの曲をコピーする時、楽譜は見ないです。ぜひ高校生とかのみなさんにも楽譜は見ないで練習してほしいんです。耳コピしながら、“なんで今、このフレーズを弾いているのか。このフレーズはどういう役割をしているのか”って考えながらコピーすると面白いし、音楽的にすごく成長すると思います。バンドってコンビネーションなので、全部分解すると、“ここはこうだから、こう”みたいなものが必ずあるはずなので、それを感じながら他のバンドのライブやDVDを観るのも面白いと思います。
MIE:まさしく(笑)。ドラムで言えば、もちろん細かい基礎練習とか大事だし、今の若い子たちは、たぶん言われなくてもやっているだろうし真面目だから言うことないんですけど、ドラムの役割として、根本的に自分が一番気持ちいいと思ってなくちゃいけないと思うんですよ。ビートに対して、自分が一番気持ちいいノリみたいなものを理解することが難しくて、それをまず理解した上で、ドラムを使ってそれを伝えるのが仕事だと思っているんです。まずメンバーに気持ちいいグルーブを伝える、それをさらにお客さんに伝える。だから、基礎練習は自分が感じているグルーブを表現するためにやっているだけっていう感じだし、そういう意識でやったほうが絶対にいいと思います、特に若い子は(笑)。
オクムラカナ:技術は伝えるための手段ですから。
MIE:本当、そう。技術的にこれができるからカッコいいと思っているドラマーがけっこう多いと思うんですけど、速く指が動く、速く叩けるってことではないんです。バンドやっているなら、特に。
今後、sugar'N'spiceはどんなバンドになっていきたいですか? また、個人としてはどうですか?
K:もういい年なので(笑)、これから先も続けられるような活動をしていきたいです。そのためには今の私たちにしかできないことをやるのがいいかなって。若い子たちと戦うつもりもないし、もっとsugar'N'spiceの色を作っていきたいですね。個人としてはまだ道の途中なんですけど、もうちょっと自分のありのままを出したいです。なんにも計算せずに、誰にも気を使わずに。
izumi:大きいステージに立って、日本中の誰もが知ってるようなバンドになりたいです。有名になってもいろんな地方に行って、生でライブを観てもらいたいですね。ギタリストとしては、一番になりたい。“こんな女性ギタリストはいない”というぐらいカッコいいギタリストでありたいし、私生活も含め、常にカッコ良くありたいと思います。
オクムラカナ:バンドとしてはもちろん、ふたりが言ったように、たくさんの人の前で演奏したいし、たくさんの人にカッコいいと言ってもらいたいです。あと、“いい音楽やってるね”と言ってもらいたい。その輪が広がれば広がるほどいいなって。このメンバーなら、日本に限らずアメリカやヨーロッパにも行けると思うし、それで30過ぎても40過ぎてもsugar'N'spiceを続けたいです。
MIE:うん、ババアになっても(笑)。そのためにはまず売れないとなって感じですね。個人的にはどうだろうな、でも、ずっとドラム叩けたらいいな。それが一番の目標ですね。白髪とかなって、ヨボヨボなのにドラム・セットに座ったら、すごいの叩く、みたいな(笑)、そういうババアになりたいですね(笑)。
では、ガールズ・バンドに興味を持っている中高生の皆さんに何か伝えておきたいことはありますか?
K:ガールズ・バンド、ナメんなよと(笑)。“ガールズ・バンドを組めば売れるでしょ?”と思ってバンドを始める女の子が多いような気がして。そんなに甘くないですからね。練習だってライブだって、精神的にも体力的にもしんどいこといっぱいあるし。“彼氏ができたからやめる”とかじゃなくて、先を見据えて深い気持ちで向き合ってほしいですね。たまたま私たち女だったというだけで、バンドマンですから。
オクムラカナ:作りものじゃないですからね。
K:野生児の集まりです(笑)。

Profile

K(vo,g)、izumi(g)、オクムラカナ(b,cho)、MIE(d,cho)からなる4人組。2006年に当時のメンバーが大阪大学在学時に結成。2012年4月に活動拠点を大阪から東京に移す。数回のメンバーチェンジを経て現在メンバーに。男バンドよりも男らしいガールズバンド。略してシュガスパ。

Single

「東京」
¥1,000(税込)

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