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teena RED book Girls' Band Edition

Silent Siren

お互いのことを一番に考えて、心底信じなきゃいけないし、
信じられる存在っていうのがバンドの良さだなと思います。

すごいスピードで階段を駆け上がってきたって印象を受けるんですが、みなさん自身はどう思っていますか?
ひなんちゅ:2〜3年前は気持ちが先走ってて……。周りのバンドがあまりやらない、ショッピング・モールでミニ・ライブ&握手会とか、うちら的には最初、“バンドが握手会とかってどうなの?”って、すごく思ってて。できるだけそういうのをしなくても売れるようになるのが一番いいことだろうなって、頭では思ってたけど、実際は握手会や撮影会に来てくれる人も多かったし、“今後も続けてください“って言ってくれる人もいて。片や、“アイドルっぽい売り方はやめてください”みたいなことも言われて、自分たちの中でも葛藤してた時期があったんですよ。今でも握手会とか、ショッピング・モールでのイベントはやるんですけど、当時は“何のためにこれをやるんだろう?”とか、“これってやる意味あるの?”みたいな仕事が多くて……。でも今思うと、“あれがここに繋がったんだ、やって良かったな”ってすごく思いますね。
すぅ:夢とかやりたいことをとにかく口に出してたし、笑われても自分たちの芯はブレずに、“うちらなら大丈夫だよ!”っていう思いで、何でもひとつずつクリアしてきたからここまで来られたのかなって思います。
あいにゃん:結成当初のヘタな時からバンドが好きで、自分の担当パートが好きで、そういう音楽をやりたいからって集まったメンバーだったし、そこがブレずにいられれたのが、一番大きいかなって思ってて。私は本当に結成当初の5年前から、日本武道館のステージに立ちたいと思ってたんです。実際、そのことを口に出してたし。どうやったら立てるのかは、わかってなかったんですけどね(笑)。でも、そのうちに今のマネージャーさんやスタッフさんといった、私たちを支えてくれる人たちが増えていって、そうしたらファンの方も増えていってと、Silent Sirenの輪がどんどん広がっていって、私たちを夢のステージに立たせてくれたという気持ちがすごく大きいですね。
ゆかるんは途中加入ですけど、この2年間を振り返ってみてどうですか?
ゆかるん:メジャー・デビューのタイミングで入って……2年間、本当にあっという間でしたけど、その間、たくさんの濃厚な出来事を乗り越えてきました。メンバーみんなで自分たちの音楽を信じてきたことと、スタッフさんやファミリー(ファン)を含め、みんなの協力があったからこそ、ここまで来られたのかなと思います。
それぞれプレイヤーとして、どう成長したと思いますか?
あいにゃん:たぶん昔はベース・プレイの自信のなさを笑顔でごまかそうと無意識にしてた部分もあったんです(苦笑)。でもライブの数を重ねていくうちに、曲によって自分の色を付けられるようになってきましたね。
最近はスラップとかもやりますよね?
あいにゃん:そうですね。「ラッキーガール」からかな。演奏の幅も広がるし、やってて楽しいですね。
相当練習したんですか?
あいにゃん:スラップは、最初は全然できなくて、Gacharic SpinのF チョッパーKOGAさんの動画をYouTubeでむっちゃ観て、かなり練習しました。やればできるんだなって(笑)。まだまだですけど。
ひなんちゅ:私は個人的に爆テクがあるバンドが好きで、ドラムを始めた当時は、自分自身に求めるものが多すぎたんです。でもよく考えてみたら、“自分らしいドラム”っていうのはそこじゃないなっていうことに気づいて。それまではドラムのことしか考えてなかったけど、バンド全体のバランスで考えられるようになりました。……今回のツアーから、ツー・ペダルにしようと思ってたんですよ。実際、一度練習もしたんですけど、今のサイサイ(Silent Siren)に必要なのは、そういう技術じゃないなと思ってやめました。何ができればサイサイとしてのいいドラマーになのかなってことを考えることができるようになったのも、成長した点かしれません。ツイン・ペダルはそのうち、成長していく段階でやりたいなと思ってますけど(笑)。
すぅ:私は、“楽しい”って感じることが増えましたね。インディーズの頃もすごく楽しかったんですけど、“なんでやってんだろうな?”って悩んだ時期もあったんです。私、すごい波がある人間なんで。それを乗り越えたらまた楽しくなって、さらに余裕を持ってできるようになりました。最近は、歌いながら弾けるギター・ソロも研究して作ったりしてますね。
ステージ・パフォーマンスの面で成長を感じるところはありますか?
ゆかるん:以前は、バラードとかイントロがピアノで始まる曲以外でもすごい緊張してたんですけど、今はそれがなくなって、常に平常心でいられるようになりました。間奏とか弾いてないところで前に出てファミリーを煽ったりしてるんですけど、基本ポップな曲のサビでは、片手で弾きながら振り付けをしてることが多いですね。恥ずかしがってる子も、目を合わせると手を上げやすくなったりするので、手元はあまり見ないようにして、ファミリーばっかり見てます。それも余裕を持ってできるようになりました。みんなのことが見れる分だけ煽れるし、空気作りができるような気がするので、そういうところも成長したのかなって思いますね。
バンドを長く続けていく上で心がけていることは?
ひなんちゅ:感謝することですね。あと、みんな言い方がうまいですね。例えば自分が“そのフレーズは違うよな”と思ったとしたら、“そのフレーズ違うんじゃない?”って言うとムカッとくるじゃないですか(笑)。でもそこで、“こういうフレーズを思いついたんだけど、一回やってみない?”って。一回やってみることで、どっちがいいかな? ってみんなで考えるじゃないですか。それに、“私はこのフレーズじゃなきゃ嫌だ!”みたいな自己主張の激しい人がいないので、自分の中でいいと思ったものを表現するのがみんなうまくなったなと思います。
すぅ:ああ、確かにそうだね。
ひなんちゅ:サイサイは、1言えば10わかってくれるというか。“あのさー”って言っただけで、“ああ、わかる、わかる”って返ってくる時もあるんですよ。それはすごくいいなと思いますね。バンドってチームだから、自分が損することはメンバーも損することだし、自分が得することはメンバーも得するし、っていう考え方なんです。お互いのことを一番に考えて、心底信じなきゃいけないし、信じられる存在っていうのがバンドの良さだなと思います。
バンドとして何か選択しなければならない場合、多数決で決めるんですか?
ひなんちゅ:曲を選ぶ時は多数決をしたりもしますけど、そこでモメることはまずないですね。
すぅ:絶対的な王様みたいな人がいなくて、全員がメインとしてやってるから。全員の意見を尊重して、みんなで話し合ってわかり合えるところもいいなと思いますね。
そもそも、バンドをやりたいと思ったきっかけは?
あいにゃん:ふたつ上の兄がベースをやっていたので、家にベースがあったし、ライブ・ハウスでお兄ちゃんのステージを観てカッコいいって思って。あと、高校の頃は女の子女の子したものだったりファッションが好きだったんですけど、女の子が楽器を演奏するっていうのはカッコいいっていうか、普通の女の子じゃない一面を見せられるんじゃないかっていう憧れがあったから、バンドをやりたいと思ったんでしょうね。だから、地元でもガールズ・バンドを組んだし。
すぅ:私もお姉ちゃんがバンドをやってて、ライブを観に行った時に、“バンド、カッコいいな。私もギターやってみよう”と思って、ギターを買いましたね。で、1万円セットでギターを買って、コード表を見ながら練習してました。当時はバンドを組んでなかったんですけど、高校入学後は本格的にバンドやり始めて。歌を始めたのは、文化祭の時に歌う人がいなかったからですね(笑)。
ゆかるん:私の場合は、もともと姉がピアノを習っていたんですけど、その流れで私もやりたいって言って。結局、ピアノは辞めちゃったんですけど、あいにゃんに誘ってもらったタイミングで、また始めたというか。バンドも初めてだし、ピアノ以外のキーボードを弾くのも初めてだったんですけど……。とにかく、そこからって感じですね。
ひなんちゅ:私は……音楽室にドラムがあったからです。
すぅ:そこにドラムがあったから。カッコいい!
ひなんちゅ:10年間バイオリンを習わされていたんですけど、とにかく辞めたくてしょうがなかったというか……。弦楽器って、チューニングするじゃないですか? 私、そのチューニングができなくて、弦を何回も切っちゃったりして。アコースティック・ギターとかも買ってみたりしたんですけど、弦がまず張れなくて。で、そんな時に音楽室にドラムがあって、それを叩いてみたら、“私、打楽器のほうがいけるかもしれない”って思って(笑)。そこから、耳コピしたりして始めました。
すぅ:そこにドラムがあって良かったね。
ひなんちゅ:いや、本当。
あいにゃん:インドネシアだからあったんだよ。なかなか日本の学校の音楽室にドラムなくない? ピアノくらいしかないよね。
すぅ:あったとしても、バラバラになって置いてある。
ひなんちゅ:先月、インドネシア行った時に、当時通ってた学校に行ったんだけど、まだそのドラムがあって、エモかった(笑)。
すぅ:叩いた? サインしてきた?
ひなんちゅ:叩いたけど、サインはしてない。
してないわ。叩いた、叩いた。……私は、BUMP OF CHICKENが大好きで、彼らみたいに仲がいい4人組のバンドにすごい憧れて。私、中学校時代とかは群れることが苦手で、けっこうひとりでいることが多かったんですけど、少しさみしい、みたいな。親友みたいなのもいなくて。だから、4人で同じ目標に向かって頑張る仲間というかチームっていいなと思って、バンドを組もうと思いました。BUMPみたいな。私が好きなバンドって、みんな仲がいいんですよ。だから、仲のいいチームみたいなのを作りたくてやりたいと思いました。……すぅと私って、(年齢が)ふたつ違いで、すぅは福島、私はインドネシアで育ったんですけど、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのこのアルバムっていうと、お互い“懐かしい”ってなるんですよね。それってすごいなと思って。やっぱり好きな音楽が一緒だと盛り上がるじゃないですか?
すぅ:性格も似てるかな。
ひなんちゅ:同じような音楽聴いてると、きっと性格も似てくるんだよ。
すぅ:根っこが一緒なんだろうね。群れるのは好きじゃないけど、ひとりはちょっと寂しいし、みたいな。だから、その結束力を大事にしたい、みたいな。だからバンドがいい、みたいな。アイドルとかだと、誰よりも可愛くなりたいとか、前に出たいとか、そうじゃなきゃ成り立たない仕事だと思うんですけど、バンドはそうじゃないというか、お互いのことを一番に考えて心底信じなきゃいけないし、信じられなきゃいけないっていうのが、私には大きかったですね。
ゆかるんは途中加入だし、バンドもやったっことがなかったわけじゃないですか。最初はかなり大変だったんじゃないですか?
ゆかるん:バンド経験もなかったですけど、そもそもバンドの曲を聴いたことがなかったんですよ。普通にJ-POPとかを聴いて育ったので、わからないことばかりでしたね。そんな私でもサイサイの音楽を好きになったから、私みたいな人にも聴いてほしいとすごい思うし、1回聴いたら絶対好きになってもらえるって思うから、とにかくたくさんの人に聴いてほしいですね。……メンバーは、バンドとかも詳しくないし、聴いてる音楽とかも違う私を受け入れてくれるし、そういったところがいいって言ってくれるし。メンバーの中に違う感性を持ってる人がいるのがいいんだよって言ってくれるメンバーだったのがすごい良かったと思いますね。
それぞれ影響を受けたミュージシャンやバンド、よく聴いたCDとかを教えてください。
あいにゃん:GO!GO!7188、チャットモンチ―、アルカラ、椎名林檎さん、木村カエラさん、aikoさん、もうどんどん出てきちゃうんですけど。当時のバンド女子がコピーしたいバンドがすごい好きですね。
ひなんちゅ:なんか、あいにゃんって、ポップなところとマイナーなところの差が激しいというか、そういうのが面白いよね。私はインドネシアにいたから、日本の情報入ってくるのが遅いし、CDとかも売ってないし、雑誌もないんで、あるCDをひたすら聴くんですよORANGE RANGEの『musiQ』とBUMP OF CHICKENの『FLAME VEIN』は本当によく聴きましたね。
すぅ:私はTHE BLUE HEARTS。お兄ちゃんの影響とかもあったんですけど、曲だけでなく雰囲気もすごく好きだったんですね。あとは、Coccoさん。小さい頃に好きだった人って、今も気になっちゃうから、本とかも買うし。バンドとかだとASIAN KUG-FU GENERATION。アジカンは、気づいたら聴いてました。
ひなんちゅ:わかる! 気づいたらそこにCDがあった(笑)。
すぅ:そう。あと、ORANGE RANGEも。小学校5〜6年生くらいかな。すごい好きで、“なんじゃ、こいつら?”と思って。中でも「上海ハニー」とか「チェスト」が好きだったな。バンドなのに全部いい曲、みたいな。本当に好きだった。マキシマムザホルモンは、“ヤバいやつがいるな”って。お姉ちゃんの彼氏がバンドマンで、Hi-STANDARDを借りたんですけど、そこからハイスタは好きになりましたね。……ちょっとヤバいのが好きでしたね、“何考えてんだろう?”と思うような。あんまり、正義ばっかりを前に出してない人が好きです。
ゆかるん:私は、わかりやすく言うと、カラオケ・ランキング上位に入っているものが好きですね。あとはアニソンとかディズニーとか、そういう感じでした。
ひなんちゅ:THE BLUE HEARTSとディズニー聴いてる人たちが一緒にバンドをやってる(笑)。
ゆかるん:サイサイ入ってから、みんなにライブ連れて行ってもらったりとか、CD賃してもらったりとかして、バンドも好きになりました。今はKEYTALK、SEKAI NO OWARI、back numberとか超好きです。
いつ頃からプロのミュージシャンとしてやっていけると思いましたか?
ひなんちゅ:最近です。今は昔のようにCDが売れない時代だし、そういう状況の中、“どうやったら好きになってもらえるかな? CDを聴いてもらえるかな? ライブ来てもらえるかな?”って考えてるってことは、好きでやってることではあるけど、仕事なんだなって思うし。バンド組んだ時は、バカ過ぎて“印税でむっちゃ儲けようぜ”なんて言ってましたけど(笑)、実際のところは、どうすれば印税が入ってくるのかなんてわかってなかったし、事務所に所属して給料をもらうようになってからも、それがどういったことでもらえてるお金なのかわかってなかったんです。今は、いろいろとわかってきましたけどね。
すぅ:最初の頃、お母さんには、“音楽でご飯を食べていくのは無理だよ”って言われましたね。でも、応援してくれたんで、だったら頑張るしかないなって思ったし、このメンバーならいけるって思ってたんで。で、メジャー・デビューの時に、さらに意識が変わったというか。“しっかりしなきゃ、みんなが歌えるようないい曲作んなきゃ”って。
みなさん歌詞を書かれますが、どんな感じで仕上げていくんですか?
あいにゃん:私は“やるぞ”って感じで書けない人間なので、いつもメモに書き留めてます。で、デモを聴いて、インスピレーションを受けたところを軸に物語を作っていくって感じです。
ひなんちゅ:私は平和じゃない時に書けるので……悩んでたりとか、もどかしい気持ちの時とか……こういう仕事をしていると、あんまり暗いことはツイッタ―やブログに書いてはいけないと思っているので、そういう気持ちをバーって書くことが多いです。私は暗い曲しか書けないんですね。
すぅ:「爽快ロック」とか「LOVE FIGHTER!」とか(笑)。
ひなんちゅ:稀にそういうPOPな曲も書きます(笑)。
すぅ:ひなは極端、どっちかって感じですね。
ひなんちゅ:「爽快ロック」は、わりと暗いテンションで書いてるんですけど、曲的には明るくて。
すぅ:暗いテンションで書いたの、あれ? 感じたことなかったわ。
あいにゃん:“爽快ロック、オレオレオー”って(笑)。
ひなんちゅ:そう、“オレオレオーってなんだよ!?”って感じじゃないですか? でも、暗いテンションの時に“オレオレオー”って言っておけば楽しいんじゃないかって思って、できたと。暗過ぎて、“明るいとはなんぞや?”みたいな。なんか、理論的に考えちゃうんですよね。だから、ハッピーな時にハッピーな曲を書いたことはないです。
すぅ:私は、基本的に情緒が安定してない時に書いてることが多いですね。あんまり安定してる時がないんですけど(笑)。例えばテンションが高い時、“今日のライブ超良かった、最高!”って時とかには奮い立つものがあるんで、“なんか、この気持ちを残さなきゃ”って思って書くし、凹み過ぎて“死にたい”と思っても書くし。……以前は、曲が来たら、適当に歌いながら、ハマりがいいところからまずハメてって感じで。ポンと口から出たものが、そのまま歌詞になることが多かったんですけど、最近は(歌詞を)書いて、こういうイメージの曲を作ってほしいって、なおきゃん(久保直樹)にリクエストすることが多いですね。だから、もともとある曲でも、“こういう歌詞を入れたから、サビをガラッと変えてほしい”とか。そういうの、けっこう多かったりします。
ゆかるん:私は書こうと思っても書けないんで……浮かんだ時に書くんですけど、浮かぶのが年1くらいなので……。
すぅ:年1かよ、お前(笑)。
ゆかるん:私はメンバーが書く詞が好きなので、それを楽しみにしてます(笑)。
楽器を選ぶ上でこだわるポイントは?
あいにゃん:今、私はフェンダーのジャズ・ベースとプレシジョン・ベースをメインで使ってるんですけど、白いジャズベは、バイク好きの人がちょいちょいカスタマイズする気持ちがわかるなってくらい、本当に細かいところをカスタマイズしてもらってます。例えば、コントロール・ノブをレトロなものに換えたりとか。誰も気づいてくれないんで、自分で言ったりしますけど(笑)、そういうところをこだわるのが楽しいなってなってきましたね。もちろん音もそうで、弾きやすさではジャズベなんですけど、プレべの方がライブで音が立つし重低音もあるしってことで、最近はプレベの使用頻度が高いとか。自分にしかわからない部分だったりはするんですけど、モチベーションは変わりますね。あと、部屋にも(ベースを)飾ってます(笑)。
ちなみに何本持ってるんですか?
あいにゃん:ライブで使うものとしては4本ですけど、家に、ライブでは使えないけど弾きたいのとか、フレットレス・ベースとか、誕生日にいただいたものだったり、あと、三線もあります。
ひなんちゅ:私は、自分で色や柄とか考えて、メーカーとやりとりしました。最終的に、宇宙っぽい感じにしてもらったんですけどね。あと、革とかヘッドの種類、タムの深さとか、今まではなんでもいいと思ってたんですけど、レコーディングの時にいろいろ試してみたら、全然違うってなって。“ドラムって奥が深いな”っていうのを、自分のセットになってから気づきました。
すぅ:私はテレキャスター・シンラインをずっと使ってたんですけど、最近はジャズマスターを1本買って、そっちをメインで弾いてますね。シンラインは暖かみがあって、けっこうシャリっとした音なんで、パワーがある音作りをしてこなかったんですね。みっちーもいるし。その点、ジャズマスターはすごくパワーがあるので、それ1本で成り立つくらいの芯のあるかっこいい音が出るんです。
みなさんが実践している、イチオシの練習方法があれば教えてください。
あいにゃん:私はクリックを聴きながら音数を減らしてやってみたり、速い曲もテンポを落として“ここのリズムはこうなんだ?”っていうことを把握しながらやるようにしてますね。ひたすらその曲をリピートして練習するより、難しいフレーズを集中的にクリックを聴きながら繰り返しやります。あと、クリックの“ピッピッピッ”の裏のリズムを取る練習はメンバー全員でやったこともあります。それがけっこう難しくって、みんなで手拍子だけでリズムを取ったりしてましたね。まず身体がリズムに乗らないと、楽器で表現するのは難しいと思うんで、そういう練習は心がけてます。
ひなんちゅ:私は、自分の好きなバンドの曲を1曲選んでコピーするのがいいと思います。好きなバンドがどうやって演奏してるかを分析しながらやってみることで、いろんな発見もあるだろうし。
すぅ:家で個人練習する時は、ヘッドフォンをギター・アンプに繋いで、“同じフレーズを5回間違わずに弾けたら次の曲にいく”っていうことをやってて。4回目で間違ったらまた1から始めるんですよ。すごい疲れるんですけど、指が覚えてくれますね。
ゆかるん:私もただひたすら、できるようになるまで練習します。あと、どんなに疲れてても、必ず1日1回はキーボードを触るようにしてますね。毎日続けることが大事だなって思うので、キーボードは電源も繋いですぐ使える状態にしてあります。ケースとかにしまってあると、出すのが面倒でやらなくなっちゃうかもしれないので。一時期、寝てる足下にキーボードを置いて、起きたらそのまま弾くっていうことをやってました(笑)。すぐ触れる位置に置くのが良いと思います。
Silent Sirenは、“原宿初のガールズ・バンド”というキャッチ・コピーもついてますけど、自分たちのバンドを言葉で表現するとしたら何だと思いますか?
ひなんちゅ:逆に、どう思われてるのか知りたいくらいなんですけど(笑)。
すぅ:あまり気にしたことがなかったりするんですけど。
ゆかるん:やっぱりTOKIOかな。ガールズ・バンド界のTOKIO!
ああ……。
ひなんちゅ:“ああ”って言われたよ(笑)。
ゆかるん:TOKIOさんって、アイドルだけど、バンドじゃないですか。フェスとかにも出てるし。すごいし、カッコいいなと思いますね。いろんなことに熱いところも素敵ですね。
今後、どんなバンドになっていきたいと思っていますか?
ひなんちゅ:お茶の間に愛されるバンド!
ゆかるん:あと、ジャンルとか関係なく好きになってもらえるバンドになりたいですね。
ひなんちゅ:もともと私たちは“原宿初”だけど、今では全国を廻れるようになってきて。ずっと前から世界ツアーをしたいなって思ってますね。
2月25日に発売された3枚目のアルバム『サイレントサイレン』ですが、タイトルに自分達の名前を冠したのには、どういった意味があるんですか?
ひなんちゅ:バンド名をアルバム・タイトルにしたと言うよりも、サイレントサイレンっていうバンドの意味……サイレントサイレンっていうのは、“無音の警告”っていう自分たちの認識があって、“サイレント”と“サイレン”の相反する両方とも好きだっていう意味なんです。カワイイの好きだし、カッコいいの好きだし、ポップも好きだし、ロックも好きだし、甘いのも好きだし、しょっぱいのも好きだし、みたいな、そういう意味がこもってるんですよ、サイレントサイレンってバンド名には。で、今、日本武道館が終わって新たなスタートが切れるタイミングで、そもそもの意味を出すのにちょうどいいタイミングだったなっていうか。
楽器やバンドをやりたいなと思っている中高生のみなさんにメッセージをお願いします。
すぅ:バンドを始めたい子はまず、自分とは違う楽器をやりたいと思ってる人、好きな音楽の系統が一緒の人を探すことですね(笑)。やっぱり好きな音楽が一緒だと、感性が似ててやりやすいと思うんです。あとは、小さいことでも大きなことでも、やりたいことは口に出して言うといいと思います。“どこの会場でライブがしたい”とか。
ひなんちゅ:うん、それもバンドで同じ目標があったほうがいいと思います。私、高校生の頃に4人組のガールズ・バンドを組んでたんですけど、みんなそれぞれバイトや彼氏を優先してて、“何かの大会に向けて頑張ろう!”っていうのがないとなあなあになっちゃうんですよね。以前、高校生バンドの大会で、男子バンドのボーカルの人が“ここでワンマンをしたいとずっと思ってて。それを口に出してきて、今日ここにこのメンバーと立ててすごい嬉しいです”みたいなことを言ってたんです。やっぱみんな同じ目標を持ってることで繋がっていくんだなと思うし、うちらも“武道館でやりたい!”ってずっと言ってたから続けて来れたし。意識の共有はすごく大事だなと思うので、そこを最初に確認したほうがいいと思います。
ゆかるん:サイサイはいつまで続くのかな?
いつまで続けられそうですか?
ひなんちゅ:来年(笑)。
早いですね(笑)。
ひなんちゅ:誰かが結婚とか、出産も(笑)。
すぅ:結婚はいいけど、出産はまだ……(笑)。。
ひなんちゅ:すぅが来年出産するって言ったら、うちらその期間何にもできないし。毎年メンバーが出産ってことになると……。
ゆかるん:同時期に出産しないとね(笑)。
あいにゃん:計画出産(笑)
すごい話になってきましたね(笑)。
ひなんちゅ:(結婚は)まだしない。そういう場合は、みんなで話します。“結婚はすぐにするもんじゃない”とか、“するなら、あらかじめ決めてからにしよう”みたいな(笑)。年齢的には、あいにゃんが最初に結婚して、その2年後にすぅが結婚して、みたいな。
あいにゃん:すぅに合わせるよ(笑)。旦那さんはいい迷惑だよね(笑)。
ひなんちゅ:そういうことを楽しく話せるバンドなんです(笑)。
ゆかるん:楽しく話すほうが、未来も明るくなると思うんで(笑)。
ひなんちゅ:そういうとこ、ガールズ・バンドって大変ですよね、だけど、一緒に頑張りましょう!

Profile

すぅ(吉田菫 vo, g)、ひなんちゅ(梅村妃奈子 d)、あいにゃん(山内あいな b)、ゆかるん(黒坂優香子 k)の4名からなるガールズ・バンド。2012年11月、シングル「Sweet Pop!」でメジャー・デビュー。2015年1月17日に日本武道館でのワンマン・ライブを成功させる。

Album

「サイレントサイレン」
ドリーミュージック
MUCD-1314   
¥2,880(税込)

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