teena RED book

teena RED book Girls' Band Edition

Cyntia

夢はジェット機で世界ツアー!

楽器、歌を始めたきっかけについて教えてください。
AZU:きっかけは高校の軽音学部に入ったことなんですけど、そもそもなんで軽音学部に入ったかというと、中高一貫校に通ってて、自分が中学2年生だった時に、ふたつ上の憧れの先輩が高校の軽音学部でバンド組んでベースを弾いているという情報をキャッチして、通学の時間を揃えて、後ろをトコトコついて歩く、みたいな。ベースとか持っているのを見て、やっぱりカッコいいなと思って、高校生になったら一緒の部活に入って、一緒の楽器をやって仲良くなろうっていう。で、軽音学部に入るにはバンドを組まないといけなかったので、無理矢理バンドを組んで(軽音学部に)入りました。入ったら入ったで、それなりに練習するじゃないですか。そしたらやっぱりバンドって楽しくて。もともと親からビートルズとか(ローリング)ストーンズとか聴かされてきたんですけど、そこではじめてバンドの素晴らしさとか、ストーンズとやビートルズのすごさに気づいたというか。そこから一気に、バンドにのめり込みました。
SAKI:両親がジャンル問わず常に音楽をかけているような家庭で……ご飯食べてる時も、テレビじゃなくて音楽が流れていたりとか、車ではサザンが流れてるとか。そういう感じで常に音楽は身近にあったので、小さい頃からすごい歌うのが好きで、2〜3歳の頃には、ショッピング・モールで勝手に歌って踊って、気づくと人だかりになってるみたいなことがよくあったみたいです。でも、高校生の頃は、歌手を職業にしたいとか、それで食べていくとか夢にも思わず、普通にOLになることが夢だったし、大学生になっても音楽は流行り物をレンタルして聴くみたいな感じでした。……大学生の頃は芸能活動、モデルとか舞台やったりだとかアイドルだとか、本当にいろいろやっていて……人生の中で大学の4年間って、自由な時期じゃないですか。“4年間、やれること全部やって、OLになろう”っていう明確なプランが自分の中にあったんですけれど、3年の後期かな、就活始めなきゃいけないんで、事務所をやめようと思っていたら、“ボーカルのオーディションあるけど受けてみる?”って言われて。さっきも言った通り、歌うことを職業にしようとかバンドを組もうとか思ったことなかったんですけど、その時はなぜか“ギャルバンってなんだろう?”ってすごい考えて。考え始めると調べたくなって、その時めっちゃ『けいおん!』が流行ってて、なんかギャルバン=『けいおん!』みたいな感じで思ってたんで、YouTubeで検索かけたら、一番最初にSHOW-YAさんを観てしまって(笑)。“なんだこれは? こんな人たちが日本にいたんだ!”と衝撃を受けて。……中学生がL'Arc〜en〜Cielさんを聴いた衝撃というか、“HYDEさん、かっけえ”みたいな感覚を私は寺田恵子さんに抱いて。歌うことで生きていこうって思ったのは、その時が初めてですね。
AZUさんが音楽を職業にしようと思ったタイミングは?
AZU:私もそんなこと全然思ってなくて……高校生なりに部活を楽しんで、外でライブして、子どもの悪い遊びじゃないけど、ライブ・ハウスに行くのって、それだけで悪い感じがするじゃないですか(笑)? そういう感覚に浸った高校生活を送ってたんですけど、たまたま当時のバンド(LAZYgunsBRISKY) の時に“CD出してみない?”みたいな声がかかって。でも、そんな簡単にプロになれるわけないし、騙されてお金取られるのが関の山って思ってたから、最初は無視してたんですよ。で、高校生活が終わって大学入るまでは、自主制作盤版を作って配りまくったり、大学入ってからも普通に趣味としてバンドを楽しんでたんですけど、その間も私たちのCDを作りたいと言ってくれてた人がずっとアプローチしてくれてて。だったら、“無料らしいし、やってみようよ”ってなって、そうしたらプロのレコーディング現場みたいなところに連れていかれて、全然わからないままレコーディングして、それをインディーズで発売するってなって、“えーっ”みたいな。でも、やってて楽しいし、ツアーも旅行気分でやってたりしたら、メジャー・デビューが決まっちゃって……。しかもその頃、自分たちが憧れてた人とかに会わせてもらう機会がけっこうあったんですけど、オーラが全然違うんでビビちゃって、そこから“ちょっとヤバいんじゃないかな。ちゃんとやんないと”って思うようになりました。20歳くらいですかね。年齢的にはちょっと遅いんですけど、環境に恵まれてたと思います。
当時よく聴いていたCDとか、影響を受けたミュージシャンについて教えてください。
AZU:高校生の時は、めちゃくちゃハー・ドロックが好きでした。ガンズ&ローゼス、モトリー・クルー、ホワイトスネイクとかすごい好きで。あと、60年代も好きでしたね、ヒッピー文化とか。ジャニス・ジョプリンとかジミ・ヘンドリックスとかもすごい好きだし。そういうのは、ほとんど親の影響です。初めてジャケ買いしたのは、ガンズ&ローゼスの『アペタイト・フォー・デストラクション』です。聴いたら“ワァー”って感じというか、自分の音楽を見つけた気がしました。それからハード・ロックとかへヴィ・メタルとかをよく聴くようになりましたね。
SAKI:私は流行り物をめっちゃ聴いてたんですけど、高校時代は気が狂ったように椎名林檎さんばっかり聴いてました。クラスに必ずひとりいるような典型的な女子で、おかっぱにして、外では着物着て歩いたりしてましたね(笑)。
AZU:ヤバいというか、それはマズい(笑)。
2011年のインディーズ・デビューから約4年、笑えるエピソードとか、たくさんありそうですね。
SAKI:YUIさんって、ギターを練習しながらお弁当を食べるんですけど、咀嚼してる間に弾くんですよ。咀嚼してる間って、次のもの食べられないじゃないですか? だから、その時間を利用して練習するという、実に無駄のない動きをするというか(笑)。あとは、AZUちゃんが、傘さしてるのに傘がないって騒ぎ出して……私は“何を言ってるんだろう、ツッコミ待ちなのかな?”って思ってて、それで“AZUちゃん傘さしてるよね”って言ったら、ハッ!みたいなこととかね(笑)。
疲れてます(笑)?
AZU:そう思います(笑)。
SAKI :今思い出したんですけど、YUIちゃんの中で一番衝撃的だったのが、お尻の部分が破れたデニムのショート・パンツを黒いガムテープで補修して渋谷の街を歩いてたってことですね。
AZU:すごいよね、野性的(笑)。
楽器を選ぶ上でのこだわりについて教えてください。
AZU:見た目も大事ですけど、私は手が小さいにも関わらず(指板上を)ランニングするのが好きだから、一番は弾きやすさ。けっこう和音とかも弾くので、ネックが太いと弾けなくなっちゃうから、なるべく細くて薄いのを選びます。ただ、ミディアム・スケールだとやっぱりちょっと弱いから、スケールはロングです。あとは、身体とのバランスですね。自分の体型に合ったものじゃないと、ライブでもレコーディングでも、あまりいいフレーズが出てこない気がするんですよね。
お薦めの練習方法があったら教えてください。
AZU:私は、反復練習しかないと思います。
SAKI:歌う前に、めっちゃ聴いたほうがいいと思います。私は何度も聴いて、曲を理解するようにしてます。どんな曲であれ、自分色に染めるボーカリストもいますけど、私はその曲がもともと持っている世界観を大事にしたいし、それに寄り添って歌っていきたい派なので、めっちゃ曲を聴いてから、次の段階で歌います。
AZU:コピー・バンドをやるのであれば、自分が弾いてる時に、頭の中でそのCDの音源が流れてる状態がベストだと思います。
Cyntiaを結成する時、女子だけでバンドをやりたいと思って組まれたんですか?
AZU:私が前にやってたバンドもガールズ・バンドで、それは単純に女子高で周りに女しかいなかったからガールズ・バンドになったんですけど(笑)。Cyntiaは最初からガールズ・バンドをやろうと思って組みましたね。私、混合バンドの経験もあって。混合バンドには混合バンドの良さがすごいあるんですけど、やっぱり女の子だけでバンドをやるのは相当強みだと思います。
ガールズ・バンドの強み、良い面を教えてください。
AZU:男の人と女の人って根本的に違いますよね。男の人はけっこうガッツで持っていくけど、女の人は精神論で持っていくところがあるのかなって。やっぱり女の人同士だと、共有できる部分とか、物事の進め方が似てるので話も通りやすいような気がしますね。
何か問題や決めごとがある場合、多数決、それとも話し合った結果で決めますか?
AZU:話し合いですね。もし意見が1対4になっても、1の人の話は聞きます。それで覆ることもけっこうあるし。やっぱりメンバー5人いたら絶対衝突するヤツとか出てくるんですけど、そういう時は衝突させたほうがいいんです。それでダメになるようなら、たぶん縁がなかったっていうことだと思うし。5人のパワーが最終的にひとつになって爆発した時に、人の心に刺さると思うんですよね。だから知識とか音楽性とか技術力じゃなくて、コミュニケーションをちゃんと取れる人と一緒にやったほうがいいと思います。
SAKI:技術なんて、あとからいくらでも積んでいけるから。
“コミュニケーション”がバンドを続けていく上での秘訣になりますか?
SAKI:そうですね、何でも話し合うことですかね。
AZU:グッズひとつ決めるにも意見を共有してます。
SAKI:コミュニケーションが欠落したら絶対バンド・アンサンブルはうまくいかないですよね。会話をしないのに楽器で音を合わせられるわけないなって思います。
Cyntiaとしての夢は何ですか?
AZU:ジェット機で世界ツアーをやりたい! これは超夢だよね?
SAKI:うん。ドリームなこと言いますけど、言うだけはタダなので(笑)。AZUちゃんがローリング・ストーンズの話をよくしてくれて、“マジ、カッケー!”って思って聞いてるんですけど。ローリング・ストーンズは選び抜かれたバンドだけど、実現しているバンドがいるっていうことは、可能性がゼロではないでしょっていう。だから“夢みたいなことを言って、現実を見なさい!”って言うのはナンセンスだと思うんです。夢はちゃんと掲げて、それを人に言いまくったほうがいいと思ってるんで。私はジェット機で世界ツアー!(笑)。
AZU:自分もそうなれたらいいなっていう気持ちはすごくありますけど、まず最初に一番叶えたい夢は、自分たちが発信したものに対して、もっとたくさんのオーディエンスに反応してもらうことですね。
ガールズ・バンドに憧れている中高生に向けてメッセージやアドバイスをお願いします。
AZU:バンドはすごい楽しいです。たぶん一番バンドを楽しめる時期だと思うんだよね、中高生の時って。ひとりで引きこもって弾いてるよりも、バンドのメンバーとひと汗かいた後に、例えばみんなでコンビニでアイス買って食べたりとか、そういうことを楽しんでほしいですね。その時に味わった経験とか感情が、その後の自分を作っていくと思うので。だから今を精一杯楽しんでほしいなって思います。
SAKI:たぶんこの冊子を読んでるっていうことは、専門学校に行こうかな?とか、私この先どうしようかな?って悩んだり考えてる子が多いと思うんですけど。迷ったら絶対にやったほうが良いと思います。やってみて合わなければやめればいいし。合うなって思えば、愛せる人と愛せるバンドを組んで好きな音楽をやって、限られた尊い時間を大切に楽しく過ごしてほしいですね。

Profile

SAKI(vo)、YUI(g,cho)、AYANO(k,cho)、AZU(b,cho)の4人組ガールズ・バンド。2013年1月、KARA東京ドーム公演でバック・バンドに大抜擢され、5万人を前に熱演。同年3月20日に2ndアルバム『Lady Made』でメジャー・デビュー。
昨年、インドネシア・ジャカルタで行われた「Hai Day 2014」に日本代表として出演。初の海外進出を果たす。
2015年にリリースした『WOMAN』でバンドの新たな境地を開き、ツアーを大盛況で終える。
スタジアム・ロックを髣髴させるスケール感とキャッチーなメロディ、ボーカルSAKIの描く独特な詞の世界感、そして、圧巻の楽器プレイで客席を一体にするライブ・パフォーマンスは必見。
日本の新たなロック・シーンを切り開くガールズ・バンド。

Album

『WOMAN』
Victor Entertainment, Inc
VICL-64294
¥3,024(税込)

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